数日前にアマゾン・マーケットプレイスで一冊の絵本が売れたことから始まりました。
スーホの白い馬
、モンゴルに伝わる楽器、馬頭琴の由来、馬と少年の哀切な物語、です。
商品発送のメールから、購入者の方が僕のブログを読んでくださいました。こんなメールが届きました。
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「スーホの白い馬」を購入した者です。ブログを見せていただくと、相当の音楽好きとお見受けしました。
私は、サラリーマンを39歳で辞め、楽器製作者になった者で、現在53歳になります。
私が発行するメルマガで昨日、私を10年癒してくれたゴールデンレトリバーを偲んで作成したギターをお客様に紹介しましたところ、ある方から「スーホの白い馬」を思い出したとのお話を頂きました。
そこで、直ちに、アマゾンを検索し、まろさんを見つけて、発注したという次第です。私も音楽好きが高じて会社を辞めてしまった者ですから、もし、ご興味がおありでしたらHPをのぞいてみてください。
インターナショナル・トレーディング(株)
本が届くのを楽しみにしています。では。
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そのメルマガの内容はこういうものでした。
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私は、相変わらずこつこつと楽器を作ったり、直したりしておりますが、10年間、私達家族を癒してくれたゴールデンレトリバーの「エルザ」が、この4月、桜の花のように永い旅路についてしまいました。
動物との暮らしは、本当に素晴らしく、私は心にぽっかりと空いた穴を埋めることができず、彼女を楽器として蘇らせることを決意、このほど完成にいたりました。基本的なコンセプトと致しましては、エルザの優しく素直な性格を外観、音質共に再現することにしました。
形は、通常サイズのギターの半分程度とし、優美な曲線構成を採用しました。しかしながら、音質的妥協は避けるため、ドレッドノートよりも4ミリ長いスケールを使い、心地よいテンションになるように設計しました。
材質は、マホガニーの中でもキルテッドという模様入りのもので、レトリバーの黄金色のトップコートを、裏板中心にはトラ目のメープルを挟んでアンダーコートの毛質感を出したつもりです。表板には杉を使い、最初からやや日焼けした様子と、きらびやかな高音を特徴とする音造りをいたしました。
頭部には彼女の名前をアコヤ貝にてインレイし、指板には私達のこころに刻まれた足跡を残しました。サウンドホールは、私達がなでてあげる時の彼女の横顔をデザインして、切り取ってみました。
ギター内部には、複雑な補強が施されていますが、音質を決定する重要な部品としてブリッジプレートという薄板があります。これを取り付ける時に、私は彼女の遺髪を塗りこめましたので、ギターを弾く度に彼女の髪が揺れて音の一部となり、私達を癒してくれることでしょう。
エルザの動物としての命は尽きてしまいましたが、楽器として蘇り、絶える事の無い命の流れのひとつになったように思います。皆様のご感想を頂けましたら、誠に幸いです。宜しく御願いいたします。




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長年一緒に暮らしてきた犬が、亡くなってもギターになって主と共に暮らす。すごいなあと思います。
写真のとおり、とてもきれいなギターです。エルザもきっと喜んでいることでしょう。
よい楽器には一台一台、作り手の気持ちが込められているんですね。
そういえば20年位前にエレキギターを買って、しばらくしたら調子悪くなったので買った楽器屋さんにもっていったら、「こんなに埃ためて、だめじゃないか、ちゃんと毎日手入れしないと!」と怒られました。
僕は今のギターにとても満足しており、このギターとの出会いを作ってくれた楽器屋さんに感謝しています。多分、作った人と僕の思いがどこかで一致してるんだと思います。
最後にもう一度この楽器屋さんのURLを掲載しておきます。興味がおありの方はアクセスしてみてください。
インターナショナル・トレーディング株式会社(ITC)
楽器の輸入販売、手造り楽器の製作販売、フレット楽器専門のリペアハウス、オリジナルインレイの製作と実施等、幅広いサービスを提供する企業です。
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