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2011.05.25

ニラ考

台所で、細切りの豚肉と、モヤシとニラを炒めながら、考えていました。
ニラって、男か、女か?

太宰治の『人間失格』に、いろいろな言葉を、「喜劇名詞か、悲劇名詞か?」に分ける遊びがありました。対義語(アントニム)、同義語(シノニム)遊びっていうのもありました。
そこに、こう書いてありました。
「名詞には、すべて男性名詞、女性名詞、中性名詞などの別がある」

ニラってヤツは、いまいち性別がわからない。
モヤシは、男。草食系。ひきこもり。
ニラは?

色合いは、日の光を存分に浴びた、健康的な感じです。
でも、火が通るとすぐにシュンとなる。
個性的な香りだけど、あると頼もしい。いま炒めている中華鍋の中に、もしニラがなくて、豚肉とモヤシだけだったとしたら、それはかなりさみしい。
でも、その香りが仇となって、「午後からも外回りだから、ニラタマ定食はやめとこう」なんて避けられたりもします。

ニラレバ炒め、という料理があれほどポピュラーなのも、ニラのおかげだと思います。
「レバ炒め」じゃ、パンチに欠けるでしょう。
かといって、「ニラ炒め」では成立しない。
そう考えると、「男を立てる、やや旧いタイプに見える、しっかりものの女性」が正解のような気がしてきました。

あくまでも、レバーを主役に立てながら、自己主張はしっかりする。
キャリアウーマンかもしれません。総合職だな。
子どもができても、仕事は続けるでしょう。会社からの信頼もあつい。

でも職場の同僚女性からは、ちょっと浮いてるかもしれません。
「だって、レバー専務がいなくなったら、あの人、たいした仕事できないよね」
「しょせん、ホルモン派閥だもんね」
などと、陰口も叩かれているかもしれません。ああ、こわいよな、給湯室の会話。

だけど、ニラはしぶとい。
ちょっとやそっとのことでは、へこたれません。
だって、考えてみてください。
ニラほど、歯の間にはさまる食べ物って、なかなかないです。
どんなに用心しても、かならずどこかにはさまって、それがまた、なかなか取れない。
あの根性には、「本気」を感じませんか?
会議でも、決して声をあらげたりすることはないのだけれど、しぶとく自分の意見を主張する、とみました。

かつては、ニラにとって、つらい時代もあったのかもしれません。
今でも、環境は決してよくないかもしれません。
しかし、すべての働く女性のモデルとして、まだまだ最前線でバリバリ働いてもらいたい。
そんなニラを、僕は応援します。


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