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2014.10.18

『クローバー・レイン』大崎梢

書店員さんなどの間では、話題になっていた本だそうです。
著者の本は何冊か読んでいます。出版業界の、リアルな現場を描いていて、おもしろく読んでいます。

『クローバー・レイン』大崎梢

主人公は、大手出版社の文芸書籍編集部員の、工藤。
僕は文芸書の世界を目の当たりにしたことがありませんので、著者との関係、原稿に対する姿勢など、新鮮に感じました。
しかし。
僕はかつて、出版社の営業部にいた人間として、この工藤が、そんなにおもしろいとは思えないのです。
彼が、営業マンや他社の編集者、書店さんや著者と触れ合う中で、売れる本をつくるということの本質をつかんでいくのですが、

そんなこと、入社7年目で気づくなよ!
それまでの間に、教えてくれる先輩や上司はいなかったのかよ!
と思ってしまいました。工藤、あまーい。

むしろ、営業の若王子、ライバル社の編集者・国木戸などのほうが、ずっと共感できる。そして、ベテラン作家の芝山。いいねー。男だねー。

これから出る本が売れるかどうかなんて、誰にもわかりません。
いくら気合を入れても、売れないときは売れない。
誰も気に留めなかった本が、思いがけず売れる。
出版はそんなことの繰り返しです。

だからこそ、芝山がいう「蛮勇」というものが、著者にも、出版社にも、書店にも必要だと思います。
野蛮な勇気。
野蛮でなければ、勇気じゃないよね。勇気はいつでも野蛮であるはずだよね。
モノを売るって、そもそも野蛮な行為なのかもしれませんね。
これからも、野蛮でいよう。ウオーッ!

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