« 2017年11月 | トップページ | 2018年1月 »

2017年12月

2017.12.28

2017年10月始まりの22:00ドラマ

今クールの22:00ドラマは、とても粒ぞろいだったと思います。
ひさしぶりに、録画がたまりすぎることなく、楽しく観ることができました。

【火曜日】監獄のお姫さま(TBS系)
クドカンワールド炸裂。時間軸が行ったり来たりするので、ちょっと目を離しているとよくわからなくなります。それが「みせる」工夫だったのでしょう。
後で触れますが、さすが宮藤官九郎、コネタが満載。いちばんうれしかったのは、小泉今日子が「愛のさざなみ」(島倉千代子)を前川清とデュエットしたシーン。1987年のテレビ番組「メリークリスマスショー」でキョンキョンが、アンルイス、ユーミンと3人で歌った歌ですね。うーん、コネタ。
24126578_145363782893085_5043518016

【水曜日】奥様は、取扱い注意(日本テレビ系)
綾瀬はるかは、別のドラマでもアクションに挑戦しているようですが、はじめて拝見。すばらしいですね。カンフー混じりの、ちょっと珍しいワザを使っていました。
金城一紀が脚本。「SP」の人です。すばらしい。西尾まりのクリーニング屋さんが「SP」にも出てきた「リバプールクリーニング」。コネター。
広末涼子ももちろんですが、本田翼がとってもよかったと思いました。今までのドラマのなかでいちばん自然に、力を抜いて演じてたんじゃないかなー。
60847523fed875dbf21723ebf8ab58a5

【木曜日】刑事ゆがみ(フジテレビ系)
ノーマークだったのですが、とっても引き込まれました。 浅野忠信と神木隆之介に、稲森いずみ、そして山本美月。
毎回、わけありのどんでん返しが続くのですが、安直ではない。人間ドラマになっているので、深みがありました。そして、後で触れますが「コネタ」も「ラスボス」もうまく使っていました。
201710131130_05_2853392600x400_2

【金曜日】コウノドリ(TBS系)
安定の第二シーズン。座長・綾野剛がうまくいってるんでしょうね。松岡茉優、坂口健太郎が育ち、卒業していきます。最終話では星野源、吉田羊までも。第三シーズンっていうわけにはいかないんでしょうか。原作を読んでいないのでなんとも言えませんが。
他の曜日に比べると、「コネタ」も「ラスボス」もないです。仕掛けは、次週の登場人物があらかじめ出てくるくらい。過去の登場人物が後で出てくるのはよくありましたが。
いちばん気になったのは、最近この時間帯のドラマに頻繁に出てくる、高橋メアリージュン。今作でもがんばっていました。インティライミはよくわかりません。
W700cez_ba33782a177eda3988429daa302

※テレビドラマはスマホを片手に
おそらく、そういうことになっているんでしょう。「SNS映え」が重視されてきてるんだなと感じました。
まず「コネタ」。
「監獄のお姫さま」のくどいくらいの小さなこだわり。菅野美穂がにゃんこスターとか、伊勢谷友介の「乳首が立ってる」を繰り返すところとか。
「刑事ゆがみ」での、定食屋シーンの背景に映っている客が、最初はけんかしていたのに、後の同じ場所では仲良くしている、とか。
ドラマを観ながら、同時にツイッターで「いまの、気がついた?」と、知らない人たちと共有しながら観るための、材料をあちこちに隠しているわけですね。
そして「ラスボス」の存在。中盤から小出しにして匂わせおいて、終盤で一気に解決する。これも「SNS映え」しますね。「奥様は、取扱い注意」の玉山鉄二、さらに西島秀俊。「刑事ゆがみ」のオダギリジョー。
ゲームっぽい感じですかね。
「コウノドリ」以外はどのドラマも、「SNS、ゲームを意識してるんだなー」と感じました。

で、僕のコネタ。「刑事ゆがみ」第四話で、宝飾店店員としてチラッと出たのが伊藤麻実子。名わき役だと思います。
Profile_itoh_mamiko_01

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017.12.13

『食ものがたり』/著:彩陽

『食(しょく)ものがたり』
著者:彩陽(いろは)
出版社: SUGAO (2017/12/1)
ISBN-10: 4990990854
ISBN-13: 978-4990990855
発売日: 2017/12/1

著者の彩陽さんにはじめてお目にかかったのは、2015年6月のことでした。
共通の知人から紹介され、彼女が入院中のホスピス病棟へうかがいました。

あたりまえなのですが、病院という場所には「死」の気配が漂っていました。
応接用の陽の当たる部屋で、彩陽さんのお話をうかがいました。
持病の悪化により、全身の痛みと麻痺でベッドから起きることもできない生活の中で、彼女が選んだのは「物語を書く」ことでした。
1時間くらい話したでしょうか。
「お話をうかがって、彩陽さんが本を出そうと思うのなら、この3つのテーマのどれかでしょう」
と、テーマを絞り込みました。
そのひとつが、「少年少女にも大人にも楽しめる冒険ファンタジー」でした。
彩陽さんは、明らかにそれを書きたがっていました。
「そのテーマだと、おそらく出版社が見つからないと思います。自費出版でどうですか?」
彼女は、覚悟を決めました。

これまでに文章なんて書いたことがなかったのです。
2年以上をかけて、ああでもない、こうでもないと、彼女は原稿と格闘してきました。
調理師、ソムリエの資格をもつだけあって、テーマは「食」でした。

--------
ある国のまだ幼い少女が、ライオン、小鳥と一緒に旅に出ます。
行きついた先々の国で、「食」をきっかけにさまざまな人(だけではないのですが)に出会います。
少しずつ成長する王女が最後にたどり着いたのは……。
--------

彼女は、本気で1日24時間、自分の中にある漠然としたイメージと真剣に向き合い、言葉で表現してきました。
覚悟をもって、あきらめずに書き続ければ、本が書けるのです。
「人間はだれでも人生で一冊は本が書ける」といいますが、実際に書く人はまずいません。
彼女はそれを実現しました。
体調がすぐれない時期もありましたが、旦那さんのサポートを受けながら、物語に没頭しました。
その集中力と根気には、いつも驚きました。

何回も何回も何回も何回も書き直して、書き直して、ようやくできた本です。
せっかく書いたのに、あえて削除したシーンも、たくさんあります。
「あとがき」に彼女は書いています。
”ほとんど体を動かすことができなくても、唯一、空想することは自由にできるということに気がつきました。いつでも、どこでも、どんなときでも。”
自由な空想が、思うようにならない身体に羽を与えました。
彼女の「生きること」への希望が本になったのです。

編集者としてゼロから伴走させていただき、自費出版には商業出版とは違う種類の醍醐味があることを、つくづく感じました。
何十回も読んで、話の展開も結末も知っているのに、最後のゲラ読みで涙がこぼれました。主人公の成長がうれして、いとおしかったのです。

出版社や本屋さんの視点から見れば「売れる本」ではないのかもしれません。
しかし著者の想いが詰まった「熱い本」です。
冒険物語が好きな人。食に関心がある人。そして、いつか本を書いてみたいと思っている人。
ぜひ手に取ってみていただきたいのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017.12.09

2017.12.09.ライブ@市川真間アルマナックハウス、セットリスト

本日はガールフレンズたちがたくさん聴きに来てくれました。
「女子率高し」が出演者MCの合言葉になっていました。
みなさん、どうもありがとうございました。

【演奏曲目】
翼なき野郎ども(泉谷しげる)
セブンディズ(ボブディラン/ロンウッド)
悲しみをぶっとばせ(ビートルズ)
ペイン・イン・マイ・ハート(オーティス・レディング)
ヘイヘイ・マイマイ(ニール・ヤング)★
ザ・ウエイト(ザ・バンド/石田長生)★
ハッピー・クリスマス(ジョン・レノン)★

★印は「じゅんとまろ(仮)」にて。

共演の、mitiさん、stillwaterさん、鈴木準二さん、いらしていただいたみなさん、そしてマイスター鈴木さん、ありがとうございました。
「翼なき野郎ども」は思いがけずガールズたちへの曲になりました。土曜の夜は女といなけりゃさみしいぜ。とびきりの女に会いに行こう!
「ペイン・イン・マイ・ハート」のおしりにはじめてRCサクセションの「スローバラード」の一節を加えてみました。
どうかな?

24852538_546513455700272_4121619005


| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2017年11月 | トップページ | 2018年1月 »