プロレス道

2017.11.09

2017/11/09全日本プロレス@後楽園ホール

「生理がくるのか?」と思うくらいイライラしていて、子どもたちに迷惑をかけています。
だからというわけでもないのですが、久しぶりに後楽園ホールでプロレス観戦。

前回、全日本プロレスを見たのは、2013年1月26日、大田区総合体育館。
まだ武藤敬司が社長でした。メインの三冠タイトル戦は、船木誠勝 vs. 曙。リック・フレアーが来たのはいいけれど、試合をキャンセルして、息子のセコンドについた日。
あと、秋山準以下5名が、プロレスリングノアから全日本に参戦。スーツ姿であいさつした日。

そんなにいい席のつもりでもなかったのに、リングサイド2列目でびっくり。
でも、客席はけっこう埋まっていました。

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グッズ売り場に、頸髄損傷および変形性頸椎症と診断され、療養中の高山善廣選手を応援する募金箱があったので、些少ながら募金しました。

振込じゃなく、どこかの会場に観戦に行って、その場で募金するほうが、きっとうれしいんじゃないか、より力になるんじゃないかと思って。生きてくれ、高山!

【試合結果】
(第1試合)タッグマッチ
渕正信&○ 西村修 vs. 鈴木鼓太郎&× 佐藤恵一
.5分00秒 後方回転エビ固め

(第2試合)Jr. TAG BATTLE OF GLORY 公式戦 20分1本勝負
○ 岩本煌史&岡田佑介 vs. B・タイガーⅦ&× B・スパイダーⅦ
4分39秒 孤高の芸術→片エビ固め
B・スパイダーⅦって、あの選手だったんですね。

(第3試合)8人タッグマッチ
○ 野村直矢&青柳優馬&中島洋平&阿部史典 vs. 黒潮“イケメン”二郎&土肥孝司&アンディ・ウー&× 佐藤嗣崇
10分41秒 マキシマム→片エビ固め
W-1と全日本の対抗戦。中島、初っ端から感情出ていて、よかった。イケメンは、あのキャラでありながら殺伐とした対抗戦にもなっていて、さすが。阿部くんは、何かかんちがいしてないかな? これ、団体対抗戦よ?

(第4試合)Jr. TAG BATTLE OF GLORY 公式戦 20分1本勝負
青木篤志&× 佐藤光留 vs. 竹田誠志&○ 丸山敦
14分45秒 タイガーススープレックスホールド
竹田&丸山組がJr. TAG BATTLE OF GLORY制覇。

(第5試合)「2017 世界最強タッグ決定リーグ戦」大日本プロレス代表チーム決定戦
関本大介&× 野村卓矢 vs. ○ 橋本大地&神谷英慶
13分21秒 シャイニングウィザード→エビ固め
橋本&神谷組が「2017 世界最強タッグ決定リーグ戦」出場権獲得。
他団体の試合でありながら、この試合がいちばんよかったと思う。全日本の選手のみなさん、目をさましてくださーい!
全日本に「野村直矢」がいて、大日本に「野村卓矢」がいる。非常にややこしい。「野村・矢」コントラ「野村・矢」でシングルをやって、敗けたほうが「NAO」または「TAKU」に改名したらどうでしょう?

(第6試合)The Rood to 2017 世界最強タッグ決定リーグ戦 ~Dream with You~
秋山準&○ 宮原健斗&大森隆男&ゼウス&崔領ニvs. 諏訪魔&石川修司&× 征矢学&TAJIRI&KAI
11分58秒 ブラックアウト→片エビ固め

(第7試合)三冠ヘビー級選手権試合
【第59代王者】○ J・ドーリング vs. 【挑戦者】× ヨシタツ
11分49秒 レボリューションボム→エビ固め
ジョーが初防衛に成功。
ジョー・ドーリング、でかい!
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とにかく、でかい!

会場には、女性ひとり、あるいは女性のみのグループで来ているお客さんが目立ちました。
ひとりで通っている女性ファン同士が、会場で知り合って仲良くなってる、っていう雰囲気。
それはとってもいいことですね。
最前列は、そんな女性ファンが占めていました。

プロレスを観終ると、必ずのどが痛い。「うおーっ!」とか「ああーっ!」とか、つい叫んでしまうから。
イライラしてたのは、治ってないかも。
明日は生理休暇でお願いします。

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2017.10.05

それは肉屋の前で白飯だけ食ってるようなもんだよ

プロレスラーの中には、ときどきすごい言葉を発する人がいます。
「これは、書き留めときたいな」と思わせる表現。
週刊プロレス、最新号(NO.1925)より、元プロレスラー、天龍源一郎の言葉です。

連載「龍魂時評」第84回
【お題】大鵬三世・納谷幸男プロレスデビューを斬る
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(2017年9月14日、リアルジャパンプロレス後楽園ホール大会で、昭和の名横綱・大鵬の孫で、元関脇・貴闘力の長男がデビュー。)
(大鵬と同じ二所ノ関部屋出身の天龍が、思いを語る。)

(見出し:すべては本人の努力次第。ただ、プロレス界に来た有望な新人を皆さんには温かい目で見守ってほしい)

(昭和の名横綱の孫というだけでも、アメリカでも通用する価値がある。)
(日本のプロレスファンは一回どん底に落ちて、そこから這い上がっていくドラマが好き。)
(逆に何の苦労もなしに、親の名前でスッと上にいく選手を良しとしない傾向がある。)
(しかし、これだけの逸材を、変に律することなく、自由にやらせてやってほしい。)
(こうした人材を育てることが、プロレス界には大切なことなのだから。)

という文脈の中で。

「もし彼をボツにするようなことがあれば、それは肉屋の前で白飯だけ食ってるようなもんだよ。」

Tenryu1925
「TENRYU00.jpg」をダウンロード

繰り返しますよ。
「それは肉屋の前で白飯だけ食ってるようなもんだよ。」

すごくないですか?
この表現、僕からは絶対に出てきません。そして、すごい説得力。
もう、ことわざレベルではないでしょうか。

流行らせたいな。
「それは肉屋の前で白飯だけ食ってるようなもんだよ。」

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2013.03.14

「中学校三年間と高校三年間は人生の中で特別な時間」

今週の『週刊プロレス』(NO.1675)掲載の記事に、ゾクッとしました。
……つっても、読んでる人は少ないと思うので、イケナイこと、「映画泥棒」ならぬ「雑誌泥棒」であることを承知したうえで、あえてその記事を画像でアップします。

Img02

読めるかなー?

書いたのは、プロレスラー、鈴木みのる。ちょうど2年前にも彼の発言をブログに書きました。

今回は、彼の連載コラム。「学生スポーツとレスリング五輪問題について語る(1) 指導者へ…中高生の三年間の重さを認識してほしい」
というタイトルです。

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30や40のオトナにしてみたら「たかだか三年間」。中高生がソコに「どれだけのエネルギーを使っているのか?」を理解していない気がする。

先生の一年間と、生徒の一年間は長さがチガウ。

あっという間の三年間をオトナ側が軽く見てんじゃねえのかな。

アノ頃を思い返すと、記憶が鮮明だし、あのころに出会った人、頑張ったコトというのは「人生の中で生きるチカラ」になっている。

中学校三年間と高校三年間は人生の中で特別な時間なんだよ。

これを読んでいる指導者であるとかそっち側のオトナに「自分が中学生や高校生だった時のこと」を思い返してほしい。

たかだか10代のガキかもしれないが、ソイツの人生のすべての時間が「ソコにある」ということを認識してほしい。

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そう、そうなんだよ。いつのまにか、オトナは忘れちゃうんだよなー。オトナの「時間」を、彼らに同じようにあてはめてはいけない。
かつて僕たちが過ごした、あの時間を、いま彼らは過ごしている。大事に、大事にしてやりたい。
いま、僕にとって、あの「三年間×2」が特別であるように、彼らはいままさに、特別な時間を過ごしている。

ガッツーン!
とやられた記事でした。


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2013.02.07

佐々木健介がちゃんとしゃべっている

「負けを知らないヤツに、ホントの勝ちはないから」 by 佐々木健介

週刊プロレス No.1670
佐々木健介のインタビュー中の言葉です。週刊プロレスを毎週読んで、すでに20年近いでしょうか、アンダーラインを引きたくなったのは、はじめてです。

もちろん、いい言葉なんですが、
「あぁ、あのケンスケが、まともなことを言えるようになったんだ……」
という感慨含みで、思わず感動してしまったのです。

かつて、佐々木健介というプロレスラーは、とにかく、しゃべれなかった。
「フンガー、フンガー、自分のプロレスをやるだけです。フンガー」
といった、お相撲さんのようなコメント。
「納得いかねー。納得できねーよ! もう一回だ! バン(机を叩いて退場)」
みたいな、「結局、何も言ってないよね?」的コメントしか言えない。

他団体との全面対抗戦で敗けた際には、「ポカやった、ポカやりすぎた…」。
リングでマイク持って、相手に「正直、スマンかった!」と謝ってしまったり。

これらの言動は、「プロレス界の迷言」として殿堂入りしてしまったのであります。

そんな佐々木健介が、山あり谷ありの人生を経験し、しゃべりのうまい嫁をもらい、ようやく自分の言葉でいいことをしゃべることができるようになりました。

北斗晶。さすが、専業主婦300人が選んだ理想の有名人ママ。
何も文句は、ありません。

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2011.03.31

「鈴木みのる」というプロレスラーがいる

今週の『週刊プロレス』に、印象に残るプロレスラーの言葉がありましたので、記録しておきます。

「鈴木みのる」は、新日本プロレス(アントニオ猪木のほう)に入門しました。
その後、新日本プロレスを退団し、いくつかの団体に所属、現在は「パンクラス」という団体選手ですが、フリーランスとしてさまざまなリングに上がっています。

現在の主戦場は、全日本プロレス(ジャイアント馬場のほう)。
歴史のある「三冠」チャンピオンにもなりました。

もう一人、説明が必要な選手がいます。
「杉浦貴」。全日本プロレスに入団します。

しかし、ジャイアント馬場の死後まもなく、全日本プロレスは分裂します。「杉浦貴」を含むほとんどの選手が離脱して、新しくつくった団体が、「NOAH(ノア)」です(三沢光晴のほう)。
「杉浦貴」は、現在NOAHのヘビー級チャンピオン(GHC王者)です。

ちなみに、「鈴木みのる」が今いる「全日本プロレス」(ジャイアント馬場のほう)は、NOAH(三沢光晴のほう)独立後、新日本プロレス(アントニオ猪木のほう)出身の「武藤敬司」が社長となり、ジャイアント馬場が築き上げた歴史を継承しながらも、新しい団体としてリスタートしています。

混乱してます?
わかります?

難しいので、歴史はおいておきましょう。

2011年3月21日、杉浦貴は、福岡国際センターで、GHCヘビー級選手権試合を行ない、10度目の防衛に成功しました。
以下、『週刊プロレス』に載った、その日のコメントです。
--------
さらに、東日本大震災後の防衛戦だったことについてはこう話す。
「オレはプロレスで元気づけるとかは自己満足だと思うから言わない。
どうせやるなら夢のあるカードを組んでお客さんをいっぱい呼んで、その収益を義援金にする。
生活が戻りつつある時には勇気や元気だけど、今は物資。
現実的かもしれないけど、経済を回すのも復興支援でしょう。
(被災地が)娯楽を楽しめるくらいまで余裕ができたら行って楽しんでもらえたらいい。
--------

これは、ある意味正論。ビートたけしも、同様の発言をしています。

そして、杉浦貴は、次の挑戦者に、鈴木みのるの名前を出したのです。

その流れを受けて、2011年3月27日、東京・ディファ有明のNOAHの大会に、鈴木みのるが参戦。6人タッグマッチで杉浦貴と対戦しました。

勝利後の、鈴木みのるの、リング上での発言です。
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オイ、杉浦。
俺はどうしてもお前に言いたいことがある。
以前、杉浦貴って男がNOAHで一番すげぇぞって話を聞いたから、お前の口から鈴木みのるとやりてぇって言葉を聞いたとき、背中がゾッとしたよ。
だけどよ、そのあとにお前が言った言葉を聞いてガックリきたよ。
お前、自分で何言ったか覚えてるよな。
プロレスなんて元気を与えるとか勇気づけるとか、そんなものは自己満足ですよって。
だけど、お前が苦しかったときに「頑張れ」って声かけてくれた東北のファン、誰が救うんだよ!
お前、MVP取ったんだろ?
いまチャンピオンなんだろ?
お前がプロレスの力信じねぇで誰が信じるんだよ。
助けるのは水じゃねぇんだよ、食い物じゃねぇんだよ、プロレスなんだよ!
俺たちレスラーが胸を張って
「俺たちの声で立ち上がれ」って
なんで言わねぇんだよ!
それがチャンピオンだろうが!
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「時間にして3分40秒もの長さは、マイクアピールというより、杉浦への怒りの激情。
あまりにも真剣な口調に、客席は静まりかえって聞き入り”いいぞ”と拍手が起こると、”拍手なんてするな!”と鈴木が一喝する」

「石巻に向かう車中で被災した鈴木だ。必要なのは物資だということくらい、よくわかっている。ただ、プロレスラーだからできることがあって、いまそれをオレたちがやらなくてどうするんだ! と言いたいのだ。
”オマエがオレと闘いたい? 百年はえぇんだよ”とキッパリ、王者に背を向ける」

どっちが正しいのか、どっちが正論だとかは、この際どうでもいいです。
鈴木みのるのセリフに、しびれました。

すげぇぞ、鈴木!

鈴木みのるは、大の「ONE PIECE」ファンで知られています。
口調がルフィになってますね。
でも、ルフィが今の日本を見たら、同じことを言うような気がします。

鈴木みのる、今度ぜひ見に行きます!

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2010.07.24

『SMASH.5』を観に行ってしまいました

前回、ひょんなことから(twitterでついその気になって)観に行った新興プロレス団体「SMASH」。
新宿FACEという会場も気に入ったので、ついつい二度目の観戦。
みなさん、これが「ツイッター貧乏」ですよ~。気をつけてください!

■7・24『SMASH.5』(新宿FACE)開場11:00 開始12:00

[第1試合]
児玉ユースケ vs 三上恭佑(新日本プロレス)
オープニングで大原選手のハッピーバースディタイム。ほのぼのとしたあとだけに、気持ちがガラッと切り替わるこの試合は、「ザ・第一試合」。
新日本プロレスの三上選手、はじめて観たのですが、さすがヤングライオン。最小限のワザで、最後は逆エビ固めでギブアップをとるという、古典的な展開。
これが、いいのよ。
対するSMASHの児玉選手。ドロップキックにバックドロップ。第一試合で大技を使うと、山本小鉄にチクるぞ~。

[第2試合]ワールドトライアウトマッチ
AKIRA vs ガルビンダー・シラ
わーい、AKIRAがかっこよすぎる! 休憩時間にサインをもらっちゃいましたよ。
「ムササビ! って書いてもらってもいいですか?」
「OK!」
握手もしてもらっちゃいました。ミーハー。
インドからテストマッチを受けに来たというふれこみの、ガルビンダー・シラ。ちゃんとプロレスの基本ムーブはできていました。
でも、もっとへんてこりんなレスラーを期待してたわけです。
首4の字固めを倒立で逃げる。スリーパーホールドを、瞑想ポーズで耐える。
って、これ全部、西村修が先にやっちゃってます。正直、これなら西村を観たい。

[第3試合]
朱里 vs 華名
前回、SMASH.4のメインイベントのカードの再戦。
今日は、華名選手、全開。一方的に攻めまくって、左腕をさまざまな形できめて、最後は腕固めの形でフィニッシュ。
試合中、ずっと微笑んでいる華名。泣き出しちゃいそうな朱里。
なんか、前回に続いて、すごい試合を観てしまったような気がします。試合時間は短かったのですが、ゾクゾクしました。
このカード観てる限り、男子と女子の試合に、序列も境目もなくなっていくんだな、と思いました。

[第4試合]
小路晃 vs ヴァレンタイン(FCF)
休憩をはさんで。すみません、喫煙スペースのガラス越しに華名選手の背中を見つめるポジションにいました。これって、恋?
さて、SMASHのいいところは、過去の映像やあおりVを使って、選手のキャラクターや、これから行なわれる試合の意味をスクリーンで流してくれること。
これがとてもよく出来ていて、はじめて観る選手の試合も楽しむことができます。
TAJIRIにフィンランドのチャンピオンベルトを獲られてしまい、以来すべての日本人をにくんでいる、というヴァレンタイン。見事にヒールとして受け入れられました。
演出と試合が、実にうまく連動しています。

[セミファイナル]
大原はじめ vs スターバック(FCF)
今日が誕生日の大原選手、がんばったんだけどねー。スターバックの「カリスマ性」に飲み込まれて、いいところなく、最後は予告どおり、一本指でフォールされてしまいました。
しかし、スターバック選手、間が長い長い。入場も退場も、ゆっくり、時間をかけて。試合も同じテンポ。さんざん映像で「カリスマ!」と聞かされているので、ついそんな気になっちゃうんだよなー。スマッシュ・マジック。

[メインイベント]
TAJIRI&KUSHIDA&リン・バイロン vs ユージン&スカリーIIホッティ& X(TAKAみちのく)
WWE経験者3人組、やっぱ、すごいわ。ユージン、スカリー、TAKA。みんな自分の「持ちネタ」をしっかり持っていて、余裕の試合運び。世界は広いなぁ。
なんか、勝った負けたよりも大切なもの、がわかったような気がしました。で、勝ってるし。

AKIRA選手にサインしてもらったポートレートは、次男にあげました。
プロレスごっこにおける次男の得意技は、武藤敬司の「ムーンサルトプレス」と、AKIRAの「ムササビプレス」なんです。
「握手してもらったけど、手、でっかかったよ!」
「うわー、いいなあ。ありがとう!」

SMASHなら、子連れで行っても大丈夫だろうな。今はまだ会場も小さいし、今日もリングサイド2列目のチケットだったし。
あんまりビッグになるまえに、連れて行くのもいいかもしれません。
やっぱり、プロレスっていいわー、などと考えながら、新宿のライオンでビールを飲んで帰途についたのでありました。

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2010.06.27

SMASH 4

プロレスの記事を書くと、たちまちアクセス数が落ちてしまうこのブログでございますが、やはり残しておきたいので。
6/25、新宿FACEで、SMASH という団体の大会を観てきました。
なぜだか、急にプロレス観戦が続いております……。
SMASH という団体は、旧ハッスルがいった解消した後、TAJIRI選手が中心となって立ち上げたものです。入場したら、いきなりTAJIRI選手がグッズ売り場にいて、嬉しかったです。

新宿FACE自体がはじめてだったのですが、結構広いんですね。
お客さんは、先日のNEOとは違って、女性客も多いし、家族連れもいたりして、健全な雰囲気(NEOさん、ごめんなさい)。
新日本プロレスと比べると、いくらかカジュアルな客層、って感じでしょうか。

ではカード内容と、感想なんですが。
僕の後ろの席に、夫婦と娘という3人組みのお客さんがいたんですね。娘がファンらしくて。で、その母娘の会話がなかなか興味深かったので、感想はその母娘の声を拾いながらにしたいと思います。

[第一試合]
AKIRA Vs. 児玉ユースケ
はい、新日本プロレス出身のAKIRA選手です。ムササビ!
さすが役者もやっているだけあって、入場時からめちゃくちゃかっこいいです。
「キャー、AKIRA、かっこいい!」
スマッシュ用の新しいコスチュームで登場。さすがの安定感です。

[第二試合]
小路晃 & Mentallo Vs. キム・ナンプン & ユン・ガンチョル
「あの韓国人、変~!」
そうです。彼らが、変な韓国人です。
「今、何分?」「キム・ナンプン!」
ユン選手、試合前にジンロのボトルを一気飲みしてましたが、きっと水だよねー。なかなか楽しませてもらいました。

[第三試合]
KUSHIDA Vs. 木高イサミ
木高選手、場外乱闘、ラダー、パイプ椅子、そして有刺鉄線ボードを持ち込み、自ら流血するハードコアな試合。
「そういうの、嫌い!」
「イーヤーダア!」
「クッシーに傷、つけないで!」
久しぶりにデスマッチを観たのですが、やっぱりちょっと抵抗感がありました。ま、慣れちゃうのもどうかと思いますけど。

[第四試合]
TAJIRI & 大原はじめ & リン・バイロン Vs. ヘイモ・ユーコンセルカ & スターク・アダー & ジェシカ・ラブ
「やだあ、ジェシカ・ラブ、かわいい!」
「どうしよう、ジェシカ・ラブ。かわいすぎる!」
はい、ジェシカ・ラブ選手は「空飛ぶオカマ」なのですが、ぱっと見、男とはわからないのです。目の前のコーナーで出番を待つ間も、けっこう細かく、かわいい仕草をしておりました。
TAJIRI選手とキスをしたのはいいけど、口移しに毒霧を飲まされて、苦しんで吐き出す、って、よく考えるよなー、こういう演出。

[第五試合]
朱里 Vs. 華名
女子同士のシングルマッチがメインイベントなんです。これまでの因縁が、スクリーンに流されるので、ストーリーがわかりやすいですね。
華名選手は、先日の板橋グリーンホールの試合で、一番印象に残った選手です。女子プロレス特有の「こーのーやーろー!」とか、相手の髪の毛をつかんで投げるとか、そういうことを基本的にしないのです。それが、男子プロレスに慣れている僕には新鮮。
しかし、会場内は朱里選手への応援一色。
「シュリちゃーん!」
「シュリー、負けるな!」
「あの女(華名選手)、めっちゃ腹立ってきた!」
華名選手への声援は、ほぼゼロ。ものすごいアウェイ感でした。
試合は、蹴る、殴る、張る、極め(ようとす)るが中心。大技はほとんどありませんでした。でも、妙な殺気があって、まったくダレませんでした。
試合が終わって、敗者として黙って引き上げる華名選手は、とてもかっこよかったのでした。

スクリーンの使い方や、進行のテンポのよさ。
イベントとしての完成度がかなり高いと思います。
たぶん、プロレスをまったく知らない人が見にいっても、それなりに楽しめそう。
プロデューサー・TAJIRIの本領発揮、ではないでしょうか。

また行ってみたい団体でありました。
さて、アクセス数がどんくらい下がるかな?

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2010.06.20

女子プロレスは今どうなっておるのか

ツイッターがきっかけで、女子プロレスを観に行ってきました。日本列島が南アフリカに釘付けになっている、まさにその時間、わたくし、板橋グリーンホールの最前列にいたのであります。

ツイッターの情報のスピードはとても速い。だから、じっくり考えていると、チャンスを逃すような気がして、「お!」と思ったら、即行動してみることが多いのです。

女子プロレスを見にいくのは、思い出してみるとこれが3回目。
前回のことは、ブログに書いたような気がするなあ、と調べてみたら、2007年の5月に「息吹」の大会を見てますね。その記事によると、過去二回はタダで行ってます。ということは、今回がはじめて、お金を自分で払って見にいく女子プロレスだったわけです。(ブログに書いとくと、こういうときに便利)

さて、僕にお金を払って板橋まで行かせてくれた「つぶやき」とは……。

Twitterをはじめて、「プロレスラー、誰かつぶやいてないかなー」と調べたら、妙に女子の選手が多かったのです。片っ端からフォローしてみました。
正直言って、女子プロレスにはそんなに、というか、ほとんど興味がなかったのです。雑誌でちらちら見る程度。

でも、女子プロレスに「NEO」という団体があり、主軸のベテラン3選手が年内で引退を発表、それにともなって団体そのものも同時に活動停止、という情報は「週刊プロレス」で知ってはいました。

その3選手のうちのひとり、宮崎有妃という選手が、こんなことをつぶやいていたのでした。

『最後のマイク、 ”悲しいとか寂しいとか言ってらんない”とか言って、自分が泣いてどうすんの。』
『私達はいつでも崖っぷちだったので、逆境には慣れてます。でもレスラー最後の逆境なんで、しっかりした気持ちで乗り越えたいです!!!』(@YUKIyR

これを読んで、「宮崎選手、かっこいい!」と思ってしまい(僕だけか?)、「その心意気、応援したい!」と思い、その「指」でチケットを予約し、代金を振り込んだのでした(で、チケットが届いてみたら、なんと最前列の席だったのです)。

宮崎選手が「年内に引退する」という状況でなかったら、このツイッターにこんなに反応しなかったかもしれないし、こういう行動はしていないかもしれないなあ、と思います。その点、ちょっと後ろめたい気がしないでもない。でも、行かないより、行ったほうがいいでしょ!

NEO女子プロレス 2010.06.19. 板橋グリーンホール (観衆155人・満員)

第1試合
勇気彩 ×&花月 vs 松本浩代 ○&水波綾

第2試合
植松寿絵 ○ vs 広田さくら ×

第3試合
タニー・マウス× vs 春山香代子 ○

第4試合
宮崎有妃 ○ vs 大畠美咲 ×

第5試合
田村欣子 ×&栗原あゆみ & 志田光 vs 華名 & 紫雷美央 & 紫雷イオ ○

第2試合、第3試合は、コミカルなシーンを盛り込んだ試合でした。なかでも広田さくら選手は「役者だなぁ」と思いました。すっごくひきつけられました。
注目の第4試合、宮崎選手はとても骨太なプロレスをする方でした。試合っぷりが小気味よく、迫力がありました。応援のしがいがある。うれしい。まもなくベルトに挑戦するのだそうです。獲れ!
そして、メインイベントに出た、華名選手。なーんかいいですね。きっとこの人、女子プロレスよりも男子のプロレスをたくさん見てきたんじゃないかなあ? 女子プロレスを見慣れない僕には、一番違和感が少なかったような気がします。

しかーし。
女子プロレスの会場って、いまどんなお客さんが集まってると思います?
99.5%、男なんですよ、お客さんが。
それも、年齢高めの(あ、もちろん、人様のことを言えた義理じゃないことは十分わかってます)。
なんか、すごく狭い社会なのかも? という雰囲気がありありで、妙に居心地が悪いのです。お客さん同士で挨拶してる人が多いし。え、顔なじみなの?

いま、女子プロレスって、こんなことになってるんですねー。マニアの世界?
うーん。これでは、近い将来が不安になります。

あと、どうしてもついていけなかったこと。
選手の入場とか、大技に入る前とかに、みんなで手拍子をするんです。会場全体で。
これは、恥ずかしくて、参加できませんでした。
なぜかと考えると……、
なぜかと考えると……、
ま、いいか、書いちゃえ。
野郎ばっかりで「うひうひ」しながら、舞台上の女性に先導される形で、みんなで合わせて手拍子をする。
この構図が、どうしても昔見にいった場末のストリップを連想させるのです。
残念だなぁ……。あ、ストリップが悪いわけじゃないんですよ。あれもプロの仕事ですから。
でも、手拍子は、やめませんか? ダメ?

ま、しかし。
宮崎有妃選手。応援します!
次のチケットも会場で買っちゃったし……。

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2009.06.15

三沢ぁ、死ぬことないじゃないかよ!

僕は圧倒的な「新日派」です。
突然だと、よくわからないですかね。一昔前のプロレスファンは、「新日本プロレス派」と「全日本プロレス派」にわかれていたんです。
実家にいた頃、テレビでプロレスを観ていると、祖母が「これは猪木のほうか? 馬場のほうか?」と、よく聞いてきました。あばあちゃんは、どっちが好きなんだったっけなぁ。
そのころのプロレスファンは、自分がどちらであるのかを自己申告しないといけないようなムードがありました。僕は「新日派」。いまだにアントニオ猪木は、僕のヒーローのひとりです。

そんな僕が、「敵地」である全日本プロレスの会場に、一度だけ行ったことがあります。
当時、『週刊プロレス』の編集長だったターザン山本が、ジャイアント馬場について書いた本を読んでみたかったのですが、会場販売しかされていないことを知り、会社の帰りに日本武道館へ行ってみたのです。

グッズ販売のテントで、お目当ての本と一緒にビデオも買っちゃいました。1994年3月5日、スタン・ハンセン&ジャイアント馬場組vs三沢光晴&小橋健太(当時)組。僕が買ったビデオには、小橋のサインが入っていました。
そのまま帰ろうとしたら、ダフ屋のおじさんに声をかけられました。
「もう始まっちゃってるけど、観ていかない? 1000円でいいよ」
1000円ならいいか、と思って、フラッと中に入りました。休憩前の試合では、ジャイアント馬場が優雅な16文キックを放っていました。幽玄の舞い、でした。

この日の初めての全日本プロレス観戦で、おどろいたことが二つ。
まず、ファンの声援。「小橋さん、ファイトーッ!」って男が叫んでるんです。
新日本プロレスの客席からの野次は、キツイものばかり。「いつまでもタラタラやってんじゃねーよ!」「足、攻めろ、足!」「もういいよ、終わらせちゃえ!」
それしか知らなかった僕は、「小橋さん、ファイトーッ!」に唖然としました。君達は、選手の友達か?

2つめの驚きは、メインの三冠シングルのタイトルマッチのフィニッシュでした。三沢光晴vs川田利明。長くてタフな試合でしたが、最後に三沢が出した、変形のタイガー・ドライバー。受身も何もできない状態で、川田の首がマットにめり込みました。オイ! その落とし方はまずいだろ! 「ゴンッ!」という音が、2階席まで聞こえました。おい、死んじゃうよ!
でも、ファンはみんな感動して、あちこちで泣いてましたね。「ありがとう、三沢さん!」「川田さん、ありがとう!」

いやいや。
そこまでやんなきゃ、ダメなの?
それに興奮してるファン、なんか変だろ?
まるで、画面の中のゲームを観てるみたいだな?
リングの上にいるのは、生身の人間だぞ?

プロレスリング・ノアの三沢光晴が、試合中にバックドロップを受けて亡くなりました。メインイベントの、タッグマッチのタイトル戦の最中のことでした。
なんか、あの日感じた違和感が現実になったような気がしてなりません。悲しい事故。あってはならない事故。

「プロレスのどこが面白いの?」半ば軽蔑交じりに、今まで何百回となく問われ続けたこと。こういう事故が起きると、ますます世間の風当たりはきつくなるのかもしれません。
でもそれは、三沢が望んだことではないはず。
僕は子ども達と、プロレスを観続けます。リングの上でしか見ることができない、人間の気持ちってあるような気がするから。

「プロレスのどこが面白いの?」
それがまだわからないから、見続けているのかもしれません。

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2009.02.09

33年ぶりの「猪木vsアリ」

2/7、テレビ番組「テレビ朝日が伝えた伝説のスポーツ名勝負~いま明かされる舞台裏の真実」で、これまで権利の問題で封印されていた、アントニオ猪木対モハメッド・アリの試合が、ダイジェストながらフルラウンド放送されました。
これは僕のような猪木信者にとっては大変なことなのです。

1976年6月26日。放送されたのはたぶんその数週間後ですから、僕が中学一年生の夏のことですね。
番組内でも明らかにされていましたが、「投げ技、関節技、ヒジ打ち、立った状態からのキックは禁止、グラウンドでの攻撃は10カウント以内」という、猪木にとって圧倒的に不利なルールが採用され、なおかつその内容を公表してはいけない、というムチャな要求をアリサイドから提示されていたのでした。

テレビを見ていた33年前の気持ちがよみがりました。解説で「猪木は不利なルールを呑まされた」とは言っていましたが、具体的に何が禁止なのかはよくわかりませんでした。
ゴングとともにスライディングしては、仰向けになってコツコツとアリのひざの裏を蹴るだけの猪木。それにイラ立ち、挑発するアリ。
「これは何か、見てはいけないものをみているのではないか」という気持ちになったのを覚えています。

第6ラウンド、初めてアリが倒れてグラウンドの体勢になります。離れ際、猪木が反則のエルボーを一発、アリの顔面に入れます。
33年ぶりに初めて映像を見たという、いまの猪木は「あそこでもう一発ヒジを入れていたら終わってたよね。反則負けでもなんでもいいんだから」と語りました。
いや、しかし、あの時点で詳しいルールを知らない場内の観衆、テレビの前の視聴者(僕も含めて)は、猪木の反則負けでは納得しなかったでしょう。その後のプロレスが大きく変わっていたかもしれません。あれはあれでよかったのです。ね、猪木さん。

第10ラウンドに、初めてアリのジャブが当たります。猪木はまったくよけることができません。「アリのパンチはさすがにすげーなー」33年前と同様、身震いするシーンです。
しかし、この頃には猪木に蹴られたアリの左腿裏側は腫れあがり、試合当初のように猪木を挑発したり、揶揄する余裕はなくなっていました。

最終的に試合は全15ラウンドを終了、判定引き分けという結果になるのですが、当時テレビの前では「凡戦」「茶番劇」とガッカリすることはありませんでした。すごい緊張感が途切れなかったからです。ただ「この試合はなんなんだろう?」という漠然とした疑問は残りました。

一緒に見ていた祖母が「猪木は寝てばっかりで、だらしないのぉ」と言ったのを思い出しました。
違うんだよ! と言い返したいけど、うまく説明できないもどかしさ。その後ずーっと、「プロレスのどこが面白いの?」「あんなの八百長に決まってるじゃん!」と言われるたびに感じることになるもどかしさ。クーッ、わっかんないかなあー。

ちなみに、2/7同日深夜放送の「ワールドプロレスリング」では、アリ戦に先駆けて行われた「猪木vsウィリアム・ルスカ」の映像が少しだけ流れるというサプライズがありました。
毎週欠かさず見てれば、いいことあるねぇ。もう~、たまらん!

↓「猪木・アリ戦」について、たぶん一番客観的で、詳しいことが書かれている本。
『1976年のアントニオ猪木』柳澤健

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