主夫道

2012.05.23

父親はいつ子どもに怒るのか?

息子たちのCDや本が増えてきました。たまたま楽天市場で手ごろなラックを見つけたので、衝動買い。

長男はバイトに出かけていたのですが、帰宅した次男がさっそく組み立て始めました。
手伝おうかとも思ったのですが、まあ、やらせてみよう、とほったらかしにしておきました。
途中でのぞいたら、案の定、板の向きを間違えていました。でも、きっとそのまま黙っていても気がついたと思います。

その後、二人で夕飯を食べながら、いつのまにか僕は自分の話をしていました。

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父さんが小学生だった頃、近所にたくさん家が建ち始めていて、大工さんの仕事を離れて見てるのが好きだったんだ。
木の切れっぱしをたくさんもらってきてさ、自分で釘打ってつなげて、自分のおもちゃを作ってた。
釘の打ち方とか、道具の使い方は、お前のおじいちゃんが教えてくれたんだよ。

ある日、丸のまんまの太い棒が落ちてたんだ。父さん、「これを縦に半分に切ったら、飛行機の羽根が作れるんじゃないか」と思ってさ。
で、たぶん、のこぎりで切るより、ナタで割った方が早いだろうと思ったんだよ。
だけど、ナタの使い方は、まだ教わってなかった。
左手で棒を押さえて、右手でナタを振ったらさ、左手の親指の爪の先を切っちゃったんだ。
血はたくさん出てくるし、なによりも、勝手にナタを使ったことを怒られるんじゃないかと思って、父さん泣き出しちゃったのね。
そんとき、おじいちゃんは、何にも言わずに自転車の後ろに乗せて、病院に連れて行ってくれたんだ。

とうとうおじいちゃんは、ナタを使ったこと、怒らなかった。
そのかわり、「お前、ナタをどうやって使った? ああ、それじゃあ危ないな。こうするんだよ」って教えてくれた。
飛行機の羽根を作ろうかと思ったんだと話すと、
「おお、なるほどなあ。いいかもしれんなあ。でも、この羽根をどうやって胴体にくっつけるつもりだったんだ?」
って、すっかり工作の話になっちゃってな。

お前がいま、工作や大工仕事をしててケガをしたとするよね。たぶん、父さん、そんときには怒らないと思う。もちろんケガは心配するけど、ケガした理由については怒らないと思うんだよ。
あのときのおじいちゃんも、きっとこんな気持ちだったんだろうな。
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僕、たぶん、子どもたちを怒ったことって、7年間くらい、ないと思います。
あ、一回だけ、長男がヤキソバに文句言ったときにキレたな。それくらい。
女の子だったらどうなのか、想像できませんが、なんか、あのときの父(おじいちゃん)の感じなんです。
腹を立てる理由がないんだよなあ。

長男が学校で他の生徒にスリーパー・ホールドをかけて、絞め落としそうになって、学校から電話があったときは、「帰ってきたら叱らなきゃ!」って思ってたんだけど、先生の話と本人の話を総合すると、どうやら圧倒的に相手に非があったようで、結局、
「スリーパー・ホールドとか、アンクル・ホールドとかは、相手をケガさせる技だから、使っちゃいかん。使うんなら、足四の字固めだ。あれは、まずケガはしない。痛さでギブアップさせる技なんだ。今度から、プロレスを見る時には、そういうところまでよく見なさい」
って、なんだかしまらない説教で終わっちゃったもんなぁ。

父親と男の子って、共犯者、なのかも。
上下関係、って気はしないもんなぁ。

「お父さんがいつも厳しくて、息子のことをしょっちゅう叱るもんだから……」って言ってたお母さんがいたなぁ。
厳しくなったほうがいいのかなぁ。でも今さら、なぁ。まあ、いいか。

足4の字固めといったら、1995年10月9日東京ドーム、武藤敬司対高田延彦でしょう!
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2012.05.16

長男のライブステージをはじめて

昨夜ふと見ると、テーブルの上に長男のバンドのライブ記録らしきDVDが、何気なく置きっぱなしになっていました……。
どうしよう、見ちゃおかな??? やめとこっかな???

って、見るに決まってんじゃん!!

はじめて見る、ライブハウスのステージ上の長男は……。
メッチャ、かっこいいじゃん!

ドラム、ベース、ボーカルに、ギター2人の5人編成。
高校生イベントの主宰者バンドだったようで、7組目のトリ。
長男はだるそうにのそっと出てきて、1979年製ギブソン・レスポール・スタンダードを、低い位置に構えました。

声を拾うマイクがないのは、うちの息子だけ。まあ、しゃべりは向いてないよな。
ライブハウスに備え付けのマーシャル・アンプのスイッチが入りました。
おお、かっこいいじゃん!

音は大きめ。足元のエフェクターで歪んだ音を使い分け、音色系はワウペダルのみ。
フィードバックも使いこなしてるし。
基本タテノリの曲ばっかりなんだけど、彼のギターは妙に「70年代」。
彼はもくもくと、しかし非常に興味深いギターを弾いていました。
その組み合わせも、なかなかいいじゃん! いいじゃん!

ベースとリズムギターのベースラインに乗って、縦横無尽にリフをかましまくり。
ギターソロは少なめですが、メタル系じゃなくて、ハードロック系。
彼らのオリジナル曲もたくさんありましたが、それにギターのリフをかっこよくアレンジできるなんて、すごい!

うーん、まあ強いて言えば、ジミー・ペイジみたいな? 言いすぎですね。
クールに弾きまくる彼は、その夜、ほとんどノーミスだったように見えました。
たぶん、彼がアレンジとか、リズムパターンとか、構成とか、考えたんじゃないかなぁ?
途中、ドラムがもたってしまう場面がありましたが、おろおろしないで自分のリズムをキープしてました。うわぁ、「オレ様」だぁ~。

なーんか客席も盛り上がってて、高校生たちがフロア前方に押し寄せ、モッシュにダイブと大騒ぎ。
それをクールにギターの音で煽る長男。
ほうほう。

はじめてライブを観たけど、がんばってんだな。
おまえ、かっこいいよ。

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2012.05.14

「なぜ主婦の井戸端会議は脈絡がないのか?」

子育て主夫をやっていて、当初とても気になったのが「主婦の会話」でした。
なぜ、こんなに話題があちこちに跳ぶのか?
この人たちは、相手の話を聞いていなかったのか?
そんな疑問を抱えたものですが、じきに慣れました。僕はもともと「主婦係数」が高いのかもしれません。

以前に、こんな記事を書いていました。
2009.05.02 井戸端会議から抜け出す方法
2009.11.20 主婦たちのリアルな雑談

その後考察を続けた結果、「なぜ主婦の井戸端会議は脈絡がないのか?」についての、ひとつの仮説が導き出されました。
たぶん、こういうことなんです。

1)誰かの話を聞いているうちに、連想ゲームのように、関連した自分の体験を思い出す。
「そうそう、あるある。私も、同じような体験をした」
「ちょっと場面は違うんだけど、私もそう思ったことがある」
「私のほうが、もっとすごい事例を知ってる」

2)相手の話が終わるまで待っていると、話したいことを忘れてしまうので、話の途中で割り込む。
「そういえばさー」
「○○っていえば、こないだ、」
「そうそう、あたしもこんなことがあって」

3)自分の中では前の話とつながっているんだけど、そのつながりを話す前に、別の人が割り込んでくる…。
「そういえばさー」
「○○っていえば、こないだ、」
「そうそう、あたしもこんなことがあって」

そうすると、傍で聞いている人によっては、
「なんでそっちに跳ぶかなぁ」
「えぇ~、全然違う話題ですけど」
そして、
「主婦の井戸端会議についていけない」
「お母さんたちと話すの、苦手」
となるんですね。

ビジネスシーンでは、
「論理的に話す」
「端的に結論から報告する」
「聞き上手になる」
といったスキルが常識とされ、そのためのノウハウ本がたくさん出版されています。

しかし、主婦の会話に、それらのスキルはいりません。じゃまなんです。
ポイントは、「流れに任せる」こと。
「結論」とか「解決方法」なんて、求められていないんです。もっと感情的なもの。「話したらスッキリした~」が最終ゴールなんです。

そういう意味では、主婦の会話は、キャッチボールではなく、ドッジボールだといえるかもしれません。ぶつける、ぶつける。
ときには、コートの外に出されることもありますが、実はコートの外の人からの球が一番怖い。

そもそもルールが違う別の競技なのです。
「最強の格闘技は何か?」
という論争は、はるか昔からおこなわれています。しかし、いまだに解決をみることはありません。
「相撲とボクシング、闘ったらどちらが強いか?」という疑問自体がムチャなんです。

主婦の会話に「結論」や「解決」を求めてもしょうがありません。ルールが違うんだから。
流れに身を任せて、瞬間瞬間の「そうそう、あるある!」という快感だけを求めましょう。
慣れるしかありません。慣れましょう。

次の課題は、
「なぜお母さんたちは、PTAの事務的な打ち合わせの最中にもかかわらず、突然”やだ、このおせんべい、めちゃくちゃおいしい! どこで買ってきたの!”と言い出すのか」
です。研究とフィールドワークを続けることにします。

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2012.05.05

アジの塩焼き

先日ふと次男が、「アジを焼いたのを食べたいなぁ」と言いました。
そのとき食卓にあったのは、キンメダイの干物。
前におじいちゃんちで食べた、アジの塩焼きがとってもおいしかったんだそうです。

ふむ。
丸のままの焼き魚、サンマを焼いたことがあるくらいです。
塩サバとか、サバのミリン干しとか、あるていど加工してある魚はときどき食べますが、アジをさばいたことはない。
でも、魚の塩焼きは僕も好きです。

そんなタイミングで、スーパーで氷漬けになった生のアジ、一尾85円に出会いました。おっしゃあ、ここは挑戦してみるか!
中くらいのアジを三尾買ってきました。

インターネットはすごいね。「アジ 塩焼き」で検索すれば、さばき方の説明や動画が、たくさん見つかりました。
多少の違いはあれども、だいたいどの説明も同じ。
これなら、やれるかも。

ウロコはとってありました。ラッキー。ウロコが流しまわりに飛び散るのはイヤだもんねぇ。
まずは、ゼイゴをとるところから。尾びれ側から包丁をいれて、案外かんたんにとれました。
次は、エラの中。包丁の先ではずして、グイグイとります。
そして、いよいよお腹。ムナびれ側から、包丁を入れます。中のワタを取り出します。
この辺で、まな板が汚れてきます。ちょっとスプラッター。

取り出したいらないものは、すぐにビニール袋に入れて、口をしばってポイ。
きれいになったアジを、水洗いします。
身に切れ目を入れたのですが、ちょっと失敗。大きく切りすぎて、後でひっくりかえすときに、1尾は切れ目からバラバラになってしまいました~。
全体にしっかり塩をふったら、ガスコンロのグリルに並べて、強火!

その間に、まな板と包丁を洗い、ついでにシンクも洗って、排水口のカゴもきれいに。これで生臭くはならないだろう。

じっくりじっくり焼きました、おお、いいじゃないか。うまそうじゃないか。はじめてには見えないんじゃないか。すばらしいんじゃないか。
誰もホメてくれないときは、自分でホメます。

焼きあがったアジをお皿に乗せて、「ごはんだよ~!」
「おお、アジの塩焼きじゃん!」
「こないだお前が食べたいって言ってたから、挑戦してみたんだよ」
「うまそー!」

長男から連絡があり、夕飯外食にしてもいい? と言うので、OKしました。高校生にもおつきあいってもんがあるでしょう。事前に連絡しただけで、上出来。

次男が「うまいうまい」とアジを食っています。彼はなかなか箸使いがたくみで、魚はわりときれいに食べます。
食べ終わったら、お互いの皿に残ったホネを確認しあいます。
「ほら、ここんとこ、もうちょっと身があるよ」
「え。あ、ホントだ~」

「お兄ちゃん、ご飯食べてくるって言うから、もう一匹食ってもいいよ」
「ホント? 食う!」
結局、次男は2尾のアジをきれいにたいらげました。

たいしたことはしていないんですが、よろこんで食べてくれると気持ちがいい。
僕も、つくった人がうれしくなるような食べ方をしないといかんですな。


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2012.04.14

職務質問

先日、長男ははるばる吉祥寺のライブハウスに演奏に行きました。
地元のライブハウスから飛躍するべく、活動範囲を広げているのだそうです。

「飯は家に帰ってから食うのか?」
「うん」
はい。妙なところでケチンボ、いや倹約家です。

ライブハウスの終演までいて、吉祥寺から帰ってきたら、そりゃ23:00はまわります。
23:30頃にようやく帰宅した長男が、めずらしくまっすぐ僕のところへ来ました。

「お父さま。やっちまいました。
さきほど地元駅前で警察の方に声をかけられました。初めての職務質問ってやつです。
明日の朝、交番から電話がかかってくるとのことですので、よろしくお願いします」

ふむふむ。なるほど。
学校帰りの学ラン姿のまま、ギターかついでこの時間に歩いてたら、まあ声をかけられるよなぁ。
「あー、キミ、キミ。ちょーっと遅い時間なんじゃないのぉ?」

で、なんて答えたの?
「吉祥寺でライブがあったんで、って」
へえ。
「塾に行ってました」とかウソを言わずに、正直に答えたんだね。まあ、ギターかついでその時間まで塾ってのもムリあるよね。

翌朝、交番から電話がかかってきました。
「息子さんからお聞きになっているとは思いますが」
「吉祥寺でライブやった帰りなら、しかたがないとは思いますが」
「まあ、遅い時間、酔っぱらいとかもいますんで」
「今回は、学校に知らせるほどのことでもありませんので」
「ご家庭でもご指導いただければ」

「はい。お手数をおかけしました。遅くなり過ぎないように、注意しておきます」
「……ところで、お父さまは何歳ですか?」
「??? 48ですが」
「ハハハ、いえ、昨日息子さんは45歳と言ってましたので」
「はい、若く見られるんです」
父親の歳くらい、覚えとけよ! まあ、若く言ったから、許す。

そして本日。
さきほどバイトから帰ってきて、家で冷めた夕飯を食べ、ギターをかついでまた出発。
練習スタジオで、オールナイトだそうです。
懲りてないねぇ。まったく懲りてない。
「行きがけに交番に寄って、あいさつして行ったら? 今夜も遅くまでおつかれさまです、つって、差し入れかなんかしちゃえよ」

人様に迷惑をかけてるわけじゃないし、後ろ暗いことがあるわけでもない。
まあ、これくらいなら、何度でも電話かかってきてもいいよ。
あ、遅い時間の混んでる電車に、ギターとエフェクターケースを持って乗るのは、迷惑かも。
電車には、小さくなって乗りなさい。

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2012.03.24

スナフキン、たこ焼きを7皿食う

ひとり旅に出たわが家のスナフキン、「小学校卒業記念・ナニワぶらりひとり旅」から無事に帰宅しました。

二泊三日の日程を、元気に完走しました。
以下、彼の言葉より。

「三日間で、たこ焼きを7回食べた」
「なんば花月の近くに、”わなか”と”たこ焼き座”っていうライバル店が向かい合わせにあるのだが、呼び込みの人同士がビミョウにお互いの息を合わせてて、おもしろかった」
「お好み焼きと、きつねうどんも食べた」
「一軒、ふるーい感じのお好み焼き屋さんにはいったら、壁に貼ってあるメニューが古くて読めなかったので、”これ、何ですか?”って聞いたら、そのままそれが出てきて、食べたんだけどそれがなんなのか、いまだによくわからない(たぶんモダン焼きでしょう)」

「よしもと新喜劇は2回見たけど、セットも、あらすじも同じだった。でも、特に池乃めだかとか、桑原和男とかのベテランの人がすっごくアドリブ入れるから、2回ともものすごくおもしろかった」
「オール阪神・巨人が前半に出てきて、会場が沸いた」
「桂小枝の落語は、客イジリが絶妙で、大笑いした」
「隣の席のイカツイおじさんは、漫才では全然笑わなかったのに、新喜劇になったとたんに大笑いし始めた」
「5upよしもとでは、整理番号がよくて、最前列の真ん中の席だった」

「商店街で、バーゲンにおばちゃんが群がる瞬間を見た。”争い”って感じなんだけど、”これおんなじのやから、あんたにあげるわ”とか言ってて、実はいい人だなあと思った」
「初日にいきなりおばちゃんにあめちゃんをもらった」
「ひとつしかあいていない席に、2人のおばちゃんがやってきて、ひとりがまず座り、”でも、あんたのほうが今日は買い物多いんやし”とか言ってお互いに譲り合いをはじめ、とうとう先に座っていた人が根負けして出て行き、まんまと隣り合わせの席を確保する、というシーンをナマで目撃した」

「ホテルの場所がなかなかわからず、20人ぐらいの人に道を聞いた。みんな優しかった」
「ホテルのバスローブが気持ちよかった」
「二日目に置いてあった、ベッドメイクの人からのメモが、2枚になっていたんだけど、針のないホッチキスでとめてあったのがエコだと思った」

「大阪の人は、みんなものすごく優しかった」
「”ぎょうさん”っていう人と”ようさん”っていう人は、半々だった」
「地下鉄の小人ボタンの位置が首都圏と違っていて気がつかず、2回大人料金で乗ってしまった」

ざっとこんなところでしょうか。
この間、4万歩以上歩いたんだそうです。

通天閣は、行った時間が早すぎて何も見られず。
天王寺動物園は、駅を降りてから逆方向に向かってしまい、気がついたら時間がなくなりそうだったので見学中止。
まさに、『吉本新喜劇』と『たこ焼き』三昧の旅だったようです。

途中体調を崩すこともなく、雨には降られたようですが、それはそれで忘れられない経験になりました。
おみやげは、
・なんば花月の前で売っていた「ハリセン」
・大阪弁トランプ
・たこ焼き味キャラメル
などなど。お兄ちゃんにうれしそうに渡していました。

同じ年齢で長男がひとり旅に出て、帰ってきたときの感想とくらべると、次男のほうが人間ウオッチングが多いです。
そんな違いも面白いですねぇ。
でも、共通しているのは、帰ってくるとなんだかカドがとれて、優しそうな表情になっていること。
知らない人の中にひとりで放り込まれると、自然と思いやりが生まれるんでしょうね。

さて、彼が得意げに取り出した、旅先で買ったという書籍。
『大阪おかんルール』

大きな本屋さんでは、どこでも店頭に飾ってあったのだそうです。

「ちょっと待て! もしかして、これか?」
……実は僕も、彼が旅行している間に地元の本屋さんで見つけ、面白そうなので購入していました。
「なんでやねん!」
2人で大爆笑でした。出版社から感謝状もらわなあかんな!

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2012.03.20

一度はスナフキンを夢見たっていいじゃないか

長男は小学校卒業後、3月の「小児料金」のうちに、三泊四日の「みちのくひとり旅」に出ました。

「ひとり旅」っていうのに、強くあこがれていたようで、長い旅を、当時MDウオークマンとともに過ごしました。
そのときから次男にも、「おまえも小学校卒業するときには、同じようにひとり旅してもいいよ」と言ってありました。

このたびの卒業を前にして、
「どうする?」
「どうしても兄ちゃんと同じことをしなくちゃいけないわけでもないからな」
「でも、行きたいんなら行ってもいいよ」
「そのかわり、なぜそこへ行きたいのか、そこへ行ってなにをしてきたいのか、がはっきりしてないとダメだよ」
と伝えました。

しばらく時間をかけて、次男が出した答えは、「大阪!」でした。
目的は、
「生で吉本新喜劇を観ること」と、「たこ焼きをたらふく食べてみること」でした。
すばらしい!

そこからは彼が自分で調べて、日程表をつくりました。
食事の予定に「串カツ」とあったけど、カウンターの、二度漬け禁止の串カツ屋さんに入るのは、ちょっと難しいかもよ。
と思ったのですが、それはそれで面白そうなので、放っておきました。

彼がリストアップしたメモをもとに、まずは駅のびゅうプラザ。
新幹線は問題なかったのですが、実はホテルがネックでした。
長男の時は、八戸、盛岡で、問題なくホテルが取れたのですが、今回の宿泊希望先は大阪のナンバ。繁華街なので、ホテルが子ども一人での宿泊を許可してくれないのです。
何軒も電話確認してもらって、ようやく、やや離れた場所のホテルがみつかりました。びゅうプラザのおねえさん、ありがとう。

そして、インターネットでよしもとのチケットをとりました
なんば花月のスケジュールをにらんで、彼が観てみたい人が出演する回を選びました。
若手芸人さんが出る「5upよしもと」にも行きます。
そのほかにも、天王寺動物園、通天閣などを見学すると、二泊三日の予定はけっこう埋まりました。

今回の旅で、彼に経験してほしいことは、
「わからないことがあったり、困ったときに、素直に大人に助けを求めることができること」
「そして、お世話になったら、きちんとお礼ができること」
です。
これができれば、たいがいの場所は怖くないでしょう。

3/22~24。
「ボク、ひとりで来たん?」と聞かれたら、
「はい。吉本新喜劇とたこ焼きを体験したくてきました」と答えなさい。
大阪の人たちが、親切にしてくれると思う。

大阪のみなさま。
うちのスナフキンを、よろしくお願いいたします。

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2012.03.14

「椅子を彫刻刀で削っちゃったのね」

昨日、次男が突然話し始めました。
「自分の椅子の座るところを、ガーッて彫刻刀で削っちゃったのね」

ん? さっき見たけど、お前の椅子、なんともなってないじゃん?

「そうじゃなくて、学校の椅子」
「図工のとき、アイデアがなかなか浮かばなくて、ウーッって思って、ついやっちゃったんだよね」

あらあら、大変。

「先生には自分から話した?」
「話した」
「先生は、なんて言ってた?」
「どうしたらいいのか、自分で考えなさいって。やっぱり、掃除とかかなぁ」

ステキでしょ、この先生。女性なんですけどね。
次男は今週末に小学校の卒業式を迎えます。
しかしまた、最後の最後にねぇ。

「お前がやったことの、何が悪いか、わかるか?」
「彫刻刀で削っちゃったこと?」
「まあそうなんだけど。学校の椅子だろ? お前のものじゃないじゃん? 卒業したら、誰か他の子が使う椅子だよね。その子、傷だらけの椅子になっちゃったら、イヤだよね」
「うん。そうだね」
「しかも、どの子に当たるのかわからないよね? 謝りようがないよね? その椅子は、何年も何年もずーっと学校にあって、将来何人もの子が、イヤな気持ちになるね。そこまで考えなかったことが、悪いんだよ」
「うん、ホントだ」

「じゃあ、何をしたらいいと思う? やっぱり掃除とかかな?」
「掃除は普通にみんなでやることでしょ? お前だけが、傷つけちゃった椅子と、それを使うことになるかもしれない子たちに、ごめんなさい、をこめなきゃいけないんだよ」
「そっかー」
「難しいよね。でも、何かできることはないかい?」
「……。あ、毎朝早く行って、教室の机を全部拭くのはどうかな?」
「お、いいね。そうしたら、少なくとも今のクラスの子たちは、気持ちがいいよね」
「……でも、これからその椅子を使う子には、謝れないんだよね……」
「それは、ずっと自分で抱えるしかないんだよ。いまできることをやって、”あのときはゴメンナサイ”っていう気持ちを忘れないことだよ」
「わかった」
「汚い雑巾で机を拭いたんじゃ、みんな気持ち悪いよ。新しい雑巾、持っていけ」
「わかった。明日は10分早く学校に行くね」
「そうしとけ」

連絡帳に、先生からのコメントが書いてありました。
「考えがおよばなかった行動が、どういうことにつながっているのか、もうわかる歳になりました」

ね、ステキな先生でしょ?

小学校へ登校するのは、あと3日だけ。
最後の最後で、いい指導をしてもらったね。
忘れないように。

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2012.03.02

明日もライブだそうです、高校1年生

春には高2になる長男。この一年、思う存分に「バンドとバイト」で過ごしました。
バイトで稼いだ金で、ふらっと突然買ってきた、エレキベース。なんだか、デモテープつくるのに使うんだそうです。

ちくしょう、かっこいいじゃねーかよ! でも、どこに置くんだよ!

で、先輩たちのバンドに混ぜてもらって、入学間もない頃からライブハウスデビューしました。
そのうちに他校の対バンと仲良くなって、新しいバンドを同時進行したりして、いまや、毎月2回のペースでライブやってます。

先日、彼の担任の先生とお酒を呑む機会があったんですが、
「ギターは、(父親より)オレのほうがのびしろがあるから」
とぬかしていたそうで、まったく。

「いや、あいつはまだまだ、音楽の深さっちゅうか、わびさびがわかってないんですよ!」
と反論したものの、懐が広い先生には笑ってスルーされました。

「彼は、ふだんの生活ではみんなと協調して、そつなく過ごしているんですが、バンドのことになると意志が固いんですよね」
「台湾の高校生との交流会でも、彼はギターを持ってきて。向こうの学校にもギター弾く子がいて、すぐに貸し借りして二人で弾いてましたよ。ギターが共通言語でした」
「あとで、どうだったって聞いてみたら、”まだまだオレとセッションするには程遠いですよ”って言ってましたね」
……スミマセン。その「オレ様」ぶりが、ヤツの本性です……。ホント、スミマセン……。

次男が先に寝たある夜遅くに、バイトから帰って、風呂入って、メシ食った長男が、僕と同じ部屋でギターをつま弾きはじめました。1979年製、ギブソン・レスポール・スタンダード。
キーはA。ちょっとツェッペリン風の、かっこいいリフでした。
むむむ。
おもむろに傍らのテレキャスターを取り出した私。ふざけんな。こっちは、たぶん1980年代製の、当時5万円しなかった、フェンダー・ジャパンだ!
A、G、D、A、のコード進行で、ヤツのフレーズに「色」をつけてやったぜ。
するとヤツも、微妙にメロディを変えて、対抗してきます。
なら、これでどうだ! っと、ちょろっとオブリガード。
2分くらいでしょうか。
深夜に親子で、ギターだけで会話をしたのでありました。

(じゃあ、そろそろこのへんで)
(んだよ、もうおしまいかよ)
(いや、オレ、寝るから)
(へっ、せいぜいのびしろつくっとけ)
(んじゃ、おやすみ)
(今日はこんくらいにしといたるわ!)
ジャーン♪ ごめん、楽しい……。

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2012.01.12

『妻の本音、夫のかんちがい』

帰省した際に見つけた小冊子です。
両親とも、誰にもらったのか、よくわかっていませんでした。
著者名の表記はなく、書籍コードもない、手作り、よりもちょっとお金をかけた、おそらく自費出版の本(冊子)です。
パラパラめくっていたら、わりと面白かったので、一部をご紹介しますね。
あ、「ほしい!」という方がいらっしゃっても、入手方法がわかりませんので、あしからず。

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『妻の本音、夫のかんちがい』より引用

男はロジック、女は感情で動いているといいますが、決定的な違いは、ロジックはロジックに強いけれど、ロジックは感情に、まるで歯が立たない、ということです。

同じ会社の、同じ50代のベテラン社員、男女に質問をしました。
「あなたの会社の問題点は、何ですか?」
男性社員は「プロジェクトの進行管理がうまくいかず、稼働率が悪いこと」と答えました。
女性社員は「食堂があるのに自分の席でトンカツ弁当を食べる人がいて、臭くて仕事にならない」と答えました。

少しでも家事に参加しようと、休日の朝から蕎麦を打ったり、一晩煮込んだ豚骨スープでラーメンを作ったり、カレーライスをつくるためにタマネギを三時間炒めたりする夫は多い。
しかし、そのとき妻が「お願いだから、もうやめて!」と心のなかで思っていることを知る夫は極めて少ない。

夫は妻に対して「オレが稼いで食わせてやっている」と考えがちだが、妻は夫に対して「仕事をやめたら、何にもできない人」と考えている。
どちらがより真実に近いかは、明白である。

夫が「自分へのごほうび」といって5万円のラジコンを買ってくると妻は怒るが、妻が「自分へのごほうび」として週に2回買っているケーキの値段を考えると、1年間では同じ金額になる。

働く主婦は、たまの飲み会でストレスを発散する。専業主婦は、PTAの集まりのおしゃべりでストレスを発散する。
つまみがエイヒレか、カントリーマームか、というだけで、実はそんなに違いはない。

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「言いえて妙」な感じですね。
タイトルがよくないなぁ。
商業出版したい編集者さん、います?

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