前の記事を書いてたら思い出したのですが、新聞勧誘の訪問セールスもうっとうしいですよね。
20年ほど前、独身でオンボロアパートに住んでたとき、お金もないし面倒くさいので新聞はとっていませんでした。そのせいか、勧誘がものすごかった。
当時僕は、コンビニの深夜勤務のアルバイトを連日やっていたので、世間様とちょうど12時間逆の生活をしていました。彼らが来る時間は、僕にとっては真夜中。
ドアチャイムなんてもちろんないから、毎日のようにベニヤのドアを「ドン!ドン!ドン!」と叩かれて目が覚めます。
最初は「いりません!」とドア越しに断っていたのですが、あまりに多いので無視するようになりました。
しかし、その日の勧誘員はしつこかった。それに、ノック、というよりドアを思いっきり蹴飛ばしてる感じ。とても寝ていられません。
頭にきたので「いりません!」と言ってもドアを蹴り続けます。しょうがなくて「おい、いい加減にしろよ!」とドアを開けた瞬間……。
そこに立っていたのは、上下白のスーツに赤いシャツ、金のネックレス。そのスジの方特有の整髪料の匂いが立ち込めていました。
「お兄ちゃん、今年の高円寺阿波踊りの協賛をうちがやることになったのよ。で、新聞とって欲しいんだわ。ここにハンコ、押して」
ドアの隙間には、先端がとがったエナメルの白い靴先がしっかり挟まっていました。
でも、当時は僕もとんがっていたので、「いらないもんはいらないんだよ、帰ってくれよ」と、しばらく押し問答。
すると、ふとした瞬間に胸倉をつかまれたかと思ったら前屈みにされ、膝蹴りを一発みぞおちにくらいました。
「いきがってんじゃねーぞ。しばらくはこの辺歩くとき、気をつけろよ!」
玄関に唾を吐き捨てて、ドアをバンッと閉めて、隣りの部屋に向かいました。
(その数分後、隣りの部屋の若者が言い争う声と、ウッといううめき声、「もう助けてください~」と懇願する声が。なんまんだぶ。)
今住んでいるところに引っ越してからは、そこまで悪質な勧誘はなかったんです。僕も仕事に必要で、朝日新聞と日経新聞をとるようになっていました。
それがある日、僕がいない時に、かなり強引な勧誘員が来ちゃったみたいで、家人が、読む気のない讀賣新聞を契約させられちゃいました。
すぐに販売店にクレームの電話を入れました。すると、販売店のおじさんは、やさしく、ていねいに対応してくれました。
「このエリアでは、その手の外部の勧誘員は入れないことにしています。たぶん、川の向こうの隣りのエリアから遠征してきたのだと思います。ご迷惑をおかけしました」
「その契約は、私が責任を持って取り消します。もちろん、配達も集金もすることはありませんのでご安心ください」
「今度その手の輩が来たら、ハイハイと言って契約書にハンコを押しちゃってください。彼らはハンコの数だけが目的ですから、ハンコをもらえばすぐに喜んで帰ります。
で、すぐにうちに連絡してください。契約は無効にしますから」
最初は頭に来て電話したのですが、冷静かつ親切な対応で、最後には「ありがとうございました」と言って電話を切っていました。
本来なら、契約日から8日以内に書面でクーリングオフをすれば解約できるようです。
が、「委託されている販売員は、ハンコを押しさえすればすぐに帰る。その後に販売店に解約を申し入れればよい」という技は、知りませんでした。ほー。
もちろん、その後讀賣新聞が届くこともなく、トラブルは何も起こりませんでした。
なるほどねー。
まあ、販売店によってそれぞれなんでしょうけど。
首都圏では「新聞セールス近代化センター」という窓口があるようですが、クレームを新聞社に報告するだけで、トラブル解決の相談には乗ってくれないみたいです。大元の新聞社は、末端の販売・勧誘については「我関せず」なんだよな。
販売店か、最寄りの消費生活センターに相談するのがいいみたいですね。